2002年夏、スイス・ドイツを中心に、ニーチェを辿る旅を敢行しました。さらに2003年にはイタリアを中心に、旅を続けました。
これらの旅をつうじて、ほんの少しですが、生きたニーチェに出会えたような気がします。そのような気分が得られたのは、そこに本を読むのとは別の、肌で感じる体験があったからでしょうか。
 さて、この旅を計画する際に、非常に参考になった本が2冊あります。
 1冊は、dtvから出版されている、FRIEDRICH NIETZSCHE Chronik in Bildern und Textenです。この本は文字通りニーチェの生涯をたどったもので、当時の写真や絵など視覚的資料が非常に豊富な本です。また、ニーチェが過ごした都市とその年月日の一覧が巻末にあり、とても便利でした。大きさはA4版に近く厚みも5cmくらいある大きな本ですが、約25EUROでお買い得だと思います。
 もう1冊は小林真著『ニーチェの病跡-ある哲学者の生涯と旅・その詩と真実です。この本の付録「ニーチェの旅」は実際に著者自ら、ニーチェゆかりの地を旅されたときの旅行記です。かなり古い情報が含まれていることもあって、全てがそのとおりとはいきませんでしたが、実際に足で歩いた者にしかわからない細かい描写がなされており、大変参考になりました。
 では、ニーチェの生涯になるべく添った順番で、都市・街ごとに紹介していきたいと思います。


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